きっと、だいじょうぶ。若年性アルツハイマーパパさん(夫)とともに

若年性アルツハイマーの夫とのどたばた日記☆ ときどきお役立ち情報

介護者のこころ

パパさんは段々と身近な人のことを忘れてきた感じがします。
子ども達が訪ねてきても"誰だっけ?"という顔をします。話しかけられるとニコニコしますが、きっと社交辞令的な相手を気遣ったり、自分を守る反応なんだと思います。
皆んなで出かけても私を探します。
私の姿を見つけると安心するようです。家の中でも。子どもが後追いするのと同じです。


認知症の人の、知らない人の中にいる世界はどんなに不安なんだろうと想像します。


パパさんをサポートする中で、介護者側のことを書いてみます。

大切な人が認知症になってしまったら、身近にいる家族もショックは計り知れません。
私も色んな事を諦めてやっとここまできましたが、今でもツライことも出来ないことも沢山あります。

大切な人が認知症になると、家族や身近な人は受け入れるまでには以下の心理的なステップをたどっていきます。

①同じことを言ったり、いつもと違うと感じたりすると、まず、戸惑い否定の気持ちが起こります。
「何回も同じこと言わないでよ」とか、あれ?何か変だな?と感じる時期です。

②次に、混乱、怒り、拒絶、抑うつなどの
一番ツライ時期です。
「なんでこんなことも分からないの?」とか、どうなっていくんだろうと先行きが不安になり、感情の浮き沈みが激しくなる時期。

③辛い時期を超えると、あきらめ、割り切って適応していけるようになります。
色々情報を集めて、どうしたら良いのか分かってきます。使えるサービスにもたどり着く時期。

認知症の状態が少しずつ進行し対応にも慣れてくると、理解や受容の時期に入ります。

でも、これで落ち着くのではなくて、病気が進行してきたり、介護者側の体調や環境の変化で、②〜④を行ったり来たりするようです。
真っ直ぐこのステップを踏むのではなくて、らせんのように行きつ戻りつして進んでいきます。

怒りや否定の気持ちは当たり前の心の状態です。自分を責めないで下さい。
大切だからこそ認めたくない、頑張れば治るのではないかと一生懸命アドバイスしたり、きつい言葉をかけたり。
何とかしたい気持ちが強くなって、認知症の本人の気持ちと離れてしまう。

介護者の生活も一変します。


私もこのステップを辿ってきているし、まだ②③に戻ったり④に進んだりしていますが、思ったのは、認知症という病気の知識や対応について早く知っておけば良かったということ。


本人も介護者も苦しむ期間が短くてすむのではないか。

何かおかしいと思った時や、困った時、息詰まった時に相談できるところがあるといいですね。何より心の安定が必要だから。