きっと、だいじょうぶ。若年性アルツハイマーパパさん(夫)とともに

若年性アルツハイマーの夫とのどたばた日記☆ ときどきお役立ち情報

認知症の症状

パパさんのサポートしていると7年経った今でも、まだまだ新しい発見があり、喜んだり反省したりしています。その中で、分かったことや参考になったことを少しずつ書いていきます。

認知症の症状には中核症状と周辺症状に分けて考えることができます。
中核症状とは、脳の機能の障害による症状です。新しい記憶が薄れていく記憶障害、時間や場所、人が分からなくなる見当識障害、判断力や理解力、思考力が低下することで今まで普通にできていたことができなくなる実行機能障害があります。

周辺症状はBPSD(行動心理症状)とも言われ、徘徊、妄想、幻覚、不安、抑うつ、焦燥などがあります。中核症状に性格や環境などが重なって起こるので、人によって症状や出かたが異なるため、対応や負担度も違ってきたりします。その人に合った介護が必要となります。

徘徊は目的もなく歩き回っているように見えますが、本人なりの目的があるようです。うちのパパさんは、家族関係が分からなくなった頃、他人の家にいるように落ち着かなくて、早く家に帰りたいと言って外に出たがりました。そりゃあ、私も子どもも他人だと思ったら本当の家を探したくなりますよね。
家にいるのが落ち着いてくると、今度は私の姿が見えないと外に探しに行って迷子になるようです。今は私の後をついて歩きます。姿が見えると安心するようです。

妄想も初期のころは、泥棒がお財布を取っていったと言っていました。自分が置いた場所を忘れていることが分からず、財布が無い=泥棒という認知の処理があったんだと思います。
妄想や幻聴も、本人には見えているし聞こえている事実なので怒ったり否定をしないようにしています。


認知症の人と接するときに大切だと思ったことは、
あたま(認知機能)は衰えても気持ち(感情)は健康な人と同じです。
失っていく認知機能と保たれる感情機能のはざまで葛藤や悩みを抱えています。
何もかも分からなくなる訳ではなく、ただ表現できないだけ。
できなくなったことではなく、まだ出来ることに着目して下さい。
プライドは最後まで残ります。
今までの記憶が失われたり、できていたことができなくなったりすると不安や心配がとても強くなります。ですので、何回も同じことを言っても出来なくても怒らないでください。
余計に周辺症状がひどくなります。
周りの人の笑顔で安心します。


先は長いので、パパさんが笑顔でできる事を探していきましょうか。